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解説!住まい語辞典2021.09.25

ヒートショックって?

家づくりに関する言葉をわかりやすく解説します!
今回ピックアップするのは…

#ヒートショック

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【ヒートショック】
気温の変化によって血圧が急激に上下し、心臓や血管に疾患が生じることをヒートショックといいます。ヒートショックにより、脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などが起こり、命に危険が伴うことがあります。

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ヒートショックで死亡した人は2018年の段階で5,398人。
これは自宅の浴室で溺死していた人の数で、2004年は約2,900人だったので2倍近くまで増加していることがわかります。そのうち90%以上が65歳以上の高齢者で、その中でも75歳以上の年齢層は自宅浴室での溺死頻度が高い傾向にあります。(厚生労働省・人口動態統計参照)
ヒートショックが多発する時期は主に冬場だとされていて、もちろん時期を問わず発生する可能性はあります。)発生のメカニズムとしては冬場のリビングと浴室、お風呂を思い浮かべていただきたいのですが、温かいリビングから寒い脱衣所に移動することで寒さに対応するために血圧が上昇。入浴中は体が温まるため、急激に血圧が下降します。

影響を受けやすい人とは?

 
ヒートショックは高齢者、高血圧や糖尿病などがある人、肥満や睡眠時無呼吸症候群、不整脈の方が影響を受けやすいとされています。また上記に該当しなくても、ヒートショックになる場合はありますので、特に入浴の際注意が必要です。
・65歳以上の高齢者
・高血圧、糖尿病など動脈硬化がある
・肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある
・冬場の浴室が異常に寒い
・熱い風呂が好き
・長風呂をする
・飲酒後にお風呂に入る場合がある
 
 

ヒートショックが発生しやすい場所は?


ヒートショックが発生する場所は浴室だけではなく、トイレにも注意が必要です。
寒暖差」がポイントになるので、家の中であてはまる場所はないか確認しましょう。
 
 

どうやって予防する?

なによりも大切なポイントは「寒暖差」をできるだけなくすことです。浴室暖房をつけたり、トイレに小さくてもかまいませんので電気ヒーターを設置したりするのもおススメです。
・寒暖差を少なくする。(浴室暖房、小さな電気ヒーターの設置)
・高齢の方はご家族が起きている時間に入浴を済ませる。
・お風呂の温度設定は高すぎないようにする。
・ゆっくりとお風呂から出る。(血圧の急激な上昇を防ぐため)
また最近は減りましたが、浴室の床が冷たいタイルのお家もあると思います。一枚マットを敷くだけで、足からくるヒヤッと感もなくなりますし、転倒防止にもなります。一番手軽にできる予防策ではないでしょうか。

ワンポイントアドバイス まずは家の中で急激な寒暖差が起こる場所を作らないこと。気密・断熱性も一つのポイントです。
またご家族に高齢の方がいる場合は特に入浴時注意を払うことも大切です。いつもより入浴の時間が長いな、など異変を感じた際は声掛けするのがいいでしょう。
血圧が急激に上下しないよう、普段から気を付けたいものです。

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